模型塾 25-C.デジタル原型入門/男性キャラ編 第10回 記録写真

 
■1/14(土)の2コマ目は『25-C.デジタル原型入門/男性キャラ編』の第10回です。
予告では『服の造型』の続きで、マントと和服の予定でしたが、例題の仕込みが間に合わなかったので、急遽『分割について』に差し替えました。すいません……

■複雑に入り組んだポーズや形状でも一発で立体として出力出来るのが、3Dプリンタの強みなんですが、それをシリコーンゴム+レジン手流しで複製しようと思うと、やっぱり型取りしやすいように分割する必要があります。

■そのへんの事情(左側)からはじまって、ゴム型に並べるイメージ、分割のポイント(中央上)→右下に書いた『分割案を紙の上でラフに書いてみる』~話がホワイトボード1枚目。

■右上はデジタルならではのポイントで3Dプリンタの原理的に出てくる積層跡のしましまと、それを磨いて埋める場合、どういう向きで部品を配置すればいいか?の考え方。ただ、今回推奨してる『出力は専門業者にお任せ!』の場合、向こうで最適化してくれるのであんまり考えなくてOK。自分で3Dプリンタを買ってからの悩みにとっておきましょう……(‘A`)

■2枚目はデータ上での具体的な分割方法。2番目に書いたブーリアン(ブール演算)は実際にBLENDERで実演。立体同士で足し引きできる、まさに分割のためにあるような機能なんですが、計算上の負荷が大きいようで、昔からいろんなソフトで鬼門……。ブーリアンをかけた瞬間にソフトが落ちるのはザラでした。

■BLENDERもちょっとづつ良くはなってきて、単純な球体や立方体ではちゃんと動くんですが、本番データの複雑な形状やサブサーフの疑似曲面ではまだ思った通りの結果にはなってくれません……(‘A`)なので、現実的には3番の、半分手作業で分割面を作っていくことになります。

■ちなみにデータ上でピッタリ合う分割が出来たとしても。現状の3Dプリンタの仕組みではどうしても歪みが出て、ゴム型複製でもやっぱり歪むので、このへんはそこそこで……というのが真ん中の話。

■右上には、その分割作業の根本的な解決策として『ボクセル』という立体を細かい粒々の集合として扱うソフトを紹介。10年以上前からあるハードウエアとセットで数百万の『FreeForm』というのがあって、まあみんなトランペットが欲しい子供状態だったんですが、ようやく手が届く価格(5万くらい?)でボクセルを扱える『3D-coat』というソフトが出てきました。まだ日本語の入門書が出てないので今の時点ではオススメまでは出来ないんですが、未来に希望をつなぎましょう。ヽ(‘A`)ノ

■ブーリアン実演の後、先週作ったTシャツとその下に重なっていた胴体を、フィギュア的に分割しました。映像では考えなくて平気な切り口をふさぐ工程とセットでちまちまと処理しました。

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