ENVIRONMENT WEEKLY vol.32 1998.12.17

環境新聞 32号
1998年12月17日(木)

BACK! MODEL KINGDUM top page
模型の王国/目次までもどります


特集『模型王'98 -MODEL KINGDUM AWARD-』

■はいー、お待たせしました。暮れもおしせまってまいりまして、いろいろアワードづいてる季節。復活2回目の『模型王 -MODEL KINGDUM AWARD-』の'98年版いよいよ開催〜!

■能書きは去年といっしょ!(笑)いかに『模型王』にふさわしいか?を審査基準にガレージキット、インジェクション、スケールモデルは言うにおよばず、雑誌作例の1品モノから『えーい、いっそ!』でおもちゃや時計とかまで入れちゃうよ〜今年は!なアワード!

■ほいで、実際の模型王を決定するコトにはあんまし意味はなくて、ソレを肴に今年をアーカイブしとこーって趣旨も去年とおんなじ!あと、今年は期間限定でBBSも連動開設してますんで、皆様の中の『模型王』なんかも、そちらへよろしく!



フィギュアを語るコトの勃興
■一見特に動きのなかったげなフィギュアですが、'97の時点ではほぼゼロで、この1年で急速に形をなしたモノ(?)がありました。それが『美少女フィギュアを作家性とからめて批評する』というムーブメント。

■雑誌を掘っててびっくりしたんですがMG誌の『美少女 フィギュア原型師トップ10』って'98年2月号なのね(発売は'97.12.25)。そのあとレプリカントや、例の3万8千円本、電撃G'sマガジンのフィギュア評のページ等々。正直、こーゆーの大好きな身にはたまらん1年でした。


非レジンキットブーム(←くくりが乱暴/笑)
■逆に語られる内容としてのフィギュアモデル自体は'97年と同じく、タバモノとして種類がいっぱい、よりどりみどりな状況ではあるんですが、ちょっとひと段落な印象。とゆーか、レジンキットじゃあないフォーマットの陰に隠れてしまった感があります。

■実際、海洋堂がPVCのブリスターパック入りのいわゆるアクション・フィギュア、VOLKSが可動1/6ドール素体、コトブキヤも1/8可動ボディの展開……とガレージキットメーカーでも商売レベルでゆーとレジンキットは主力とは言えん状況ですな。ソフビ完成品でも老舗のツクダホビーに新規参入のグンゼ産業、さらにクレイズからも出るにいたってます。結果、メジャーどころでレジンキット1本なのは事実上ムサシヤくらい?

■アイテム的には、サクラ大戦、ガオガイガー、大運動会、ナデシコ、CCさくら、to Hart、同窓会等々でしょーか。


あっさり撤退(なのか?復帰希望!)したメーカー
■ちなみに塗装済み完成品でゆーとセガとバンダイのブリスター入りはそれぞれウテナ、ナデシコとスレイヤーズを最後に事実上ひと段落。去年の製品になりますが、両社のサクラ大戦シリーズは、やっぱし流通量がそもそも多かったからなのか、さくらや等量販店なんかでタタキ売られていた事実も付け加えておきましょう。

■あと事実上の終焉つながりでゆーと、おなじくセガの完成品バーチャロンもアファームド&フェイ・イェンが夏前くらいでしたっけ?他のもそーなんですが、いずれもシリーズとしてこなれてきてる分、全部出来がよかったのも逆に悲しかったり……。


バーチャロン&F.S.S..。
■バーチャロンは結局オラタンは年内には間に合わず、WAVEさんのインジェクションでバイパー2とライデン。WAVEはこれと『ホンダP2』にLEDミラージュの重装版とやっぱしインジェクションな1年。 F.S.S.は今年も安定&好調でした。

■そのままF.S.S.の話にもってくと、MG&ホビージャパン・エクストラで久し振りの特集が組まれてました。アイテム的にはVOLKSのインジェクションK.O.G.やら海洋堂のブリスター入り完成品等商材的に意義の大きいモノもあった'98年。ただ、『模型王』的な1品でゆーと、どーしても谷明氏にはなるです。割りとまっとうな(笑)'98ベスト・キットにすら選ばれそーな『マシン・メサイヤ/炎星』なんかが『作家賞』かなー。


作家性 vs 企画&生産技術
ponya様のトコの企画ページ(ガレキ・オブ・ザ・イヤー'98)でもちらっと書きましたが、模型の世界全体をぐるりと見回してみても、”製品としてのまとめ方”とか”商品企画力”みたいな『(原型師への)発注以前の段階での優劣』や、量産工場の能力といった、『心・技・体』の『心&体』の部分が、『原型師の作家性』という『技』の部分より前面ににきてたよーな気ががしてまして。その中で『作家部分』で唯一、気炎を吐いていたのが『技』が(ある意味力づくなまでに)突出してた谷明氏だったのかなあ……てのが個人的な感想。

■それでゆーと、企画側が生産技術の限界を把握して、そのキワキワまで攻めていった、パンダイのパーフェクト・グレード・ガンダムって(製品の性質上、図面なんかを追い込んでいった設計スタッフの”技”部分が個人技としてはクレジットされないケド)『心・技・体』が高い次元で極められてますな。この辺はなんだかんだいって、自社内のチームで全部をコントロールできる強みというか、生産技術部分が外部にあって、意志の疎通というレベルですら問題が発生してしまう外注業者を使ってるトコロには真似できない地力を見せつけられたトコロ。同様にタミヤなんかもその総合力とゆーか、一丸になってのチームプレイとしての生産技術がすごかったとも思うです。


今年のバンダイ
■で、記録モードに戻るとバンダイでは今年のマスターグレードは『ガンダムGP-02』と『ガンダムMk-2』の2作。Wガンダム/エンドレス・ワルツから1/100とりこぼしと1/144。あとビデオ版のグフとカトキ先生大活躍(笑)。

■でもこれはサーペントのキットが出たときに思ったんですが、実は、ガンプラを買う人からどんどん浮動票が抜けていって、とうとう残ったのが、もおカトキファン=ゴリゴリの模型好きの底硬い固定票だけ!という事実をメーカーが認めざるを得なかったってコトなんじゃないか!?とか。

■あとはガサラキとブレンパワードが\1000。横位置パッケージで。あとあとインジェクションのキャラモノとして、ちょっと毛色が違うんですがアオシマのサイバーフォーミュラが出たのも今年と記しておきましょー。


雑誌&デジタル
■雑誌バナシでは創刊が『フィギーズ』→『キャラドール』ときて年末に最後の大物『電撃ホビーマガジン』。あと去年絶賛した『S.M.H.』が編集の方が辞められて次号からどーなるか?ってのが気になってます。

■あとMGひっくり返してみると『プロジェクトKOKO』も『デジタル・モデリング(MODELA & PICZA)』も'98年頭の出来事だったんですな。それでゆーと、今年いっぱいってのは『MODELA & PICZA〜』にとってまだまだ夜明け前という感じはします。

■キラーアプリケーションとゆーか、『コレをやるために導入せざるを得ない!』って感じの決定的な活用法がまだ出てきてないってのが実感。逆にそれさえあれば一発でブレイクするだけの素地は人知れず整ってきてるんじゃあないかと。ほいで、ソレってのは例によって根拠は無いんですが(笑)コロンブスの卵的な、『なんでコレ思いつかなかったんだ!』ってカンタンなコトのような気もするです。


一品モノ模型王
■一品モノ模型では、今年はHEAVY GAUGE様の手になる『バッケンローダー』のフィギュアですな、個人的には。村田蓮爾氏という当代一の難易度の高い作家(ゲーム誌の表紙等でGONZOの方々が大変な思いをしてキャラ絵を描いてるのをみると……)のキャラをデッサンやら体重やらディティールの固有のR、質感にいたるまで、丁寧かつ緻密に再現されて割りと圧倒的だったと思うです。


ここでマトメちゃうと話が続かなくない?(笑)
■てな感じで、今年も思いつくままにいろいろ上げてみたです。なんとなく頭で考えていた時点では『あんましパッとしなかった年だなあ……』と思ってたんですが、やっぱし理由はちゃんとあって、ここ数年意識の焦点だったレジンキットから他のモノへの移行期だったせいでそんなふうに感じたんでしょーな。この先どーなるかはともかく『後から振り返ってみると決定的なターニング・ポイントになってた』そんな1年だったよーな気が、個人的にはしましたですー。

■ほいじゃあ、まあ、この続きは掲示板で。いや、たぶんトリコボシ(復刻ブーム、輸入品、スケールモデル等々)もいっぱいあるでしょーから(笑)。


■→GO! BBS




このころの出来事
1998.11.15 -12.17


■お仕事模型
例の『スケジュールの都合で思うさま時間をかけられた模型』は結局6週間たっぷりかけました。でもやっぱし微妙に向いてない作り方&アイテムだったです。どっちかってーとワンアイデアで振り逃げ(笑)が芸風にはあってるっすね、G20の変なポンコツ・ザク(笑)みたいな。

■日焼けin部屋
この季節は日差しのつごーで、午前中、窓ぎわのデスクにさんさんと陽光が降り注ぎます。ほいでソコには常に同じポジションで座って模型を作ってるオイらがいるもんですから、体の半分だけ(てゆーか左手の甲だけ)日焼け中。もお。貧弱な坊やとは呼ばせません。


■ガサラキ
さすがに見てます。ちょっと前は、なんか鬼と敵ロボが戦ってたもんで『やっぱさあ、この鬼に勝ったらこの前髪そろった女の子(CV:金月真美)も鬼の首とったよーに喜ぶんだよね!』とか言ってもダレも笑ってくれません……。


■ワンフェス予告
つってもオイらはまだ何にもしてなくて、サル山ウキャ山のほーの新作。原型がほぼあがってるのが、この悪モノロボ。けっこうデカくて予価\5000とのコト。


■厚生年金
暮れもおしせまってきたせいか、そのムードを盛り上げるためか、借金取りよろしく、未払いの厚生年金の取り立てがガンガン来てます。年金制度への疑問とか反発なんかは全然ないんですが、どーせだから1999年7の月までは、ちょっと払うのひっぱろーかなあ……とか(笑)。でもちょっとまて、一体オレサマは何を望んでるんだ!?てゆーか、その思いっきしまっとうな社会的義務と、子供丸出しのノストラダムス予言を同列でからめるのは止めよーよ(笑)。


■インターネット・リンク
index日記でもちょっと紹介しましたがボンクラ(★★★★☆)よしだくんのホームページ

『吉田いっしょのページ』

一応、仮設暫定版だそーですが、ちょくちょく更新はされてる模様です。『カウンターがすっかり止まってしまいました……』だそーなんで、よかったら回してあげてください(笑)。







次号予告:順当にいけば『ワンフェス日記』の季節です。

BACK! MODEL KINGDUM top page
模型の王国/目次までもどります


BACK! ASAHI-NET member's home page
ASAHI-NET 会員ホームページにもどります